涼しい雨の朝。
今日の朝。
雨がしとしと降り、涼しい風が家を通り抜け、
心なしか季節が変わったように感じる。
庭の木の葉に雨しずくが落ちる音がなんとも涼しげな朝だ。
昨日でお盆も終わり。
昔はお盆となると都心にいた人はみんな里へ帰り
人の気配が薄くなるのが常だったが、季節感の薄れた今日では
お盆でも街には人が溢れ、旅行客などで賑わっている。
雨の日は一人、静かな家で書き物をしたり、庭の自然な音を聴くと
心が休まる。
そんな時間が自分にとっては必要だ。
仕事で多くの人と関わり、家に帰れば家族がいても、
一人ひとりが「孤独」といっては仰々しいが、
自分の時間を持たないと人生は始まらない。
自分と向き合う時間があって始めて人は自由になれる。
寂しさを紛らわすためだけに人と居るのでは意味がない。
誰かと一緒にいるときは、その人たちと一緒にいることのできる喜びを享受し、
独りでいる時間は、独りでないと出来ないことに時間を費やしたい。
そうやって自分は音楽と向き合い、誰かと一緒に演奏する喜びと楽しみも知ってきた。
今日は雨の音を聴きながら想像の旅に出ることにする。
さぁ今日はどこへ旅しようか。
イタリア・ミラノがいい。
本のページをめくるたびに、ミラノを歩いた記憶が鮮明に蘇る。
すーっとその道へタイムスリップしたように、
ミラノの街の石畳の通りに飛んでいく。
目の前に大聖堂が見える。
本の世界から戻ると、庭先も家からみえる景色も、
雨で霧がかかったように霞んでいた。
あの時、ミラノでみた風景だった。
by erikok0826
| 2015-08-17 14:18
| 出来事/ひとりごと